仕事を選ぶ際は、明確な基準を設けたうえで総合的に判断する必要があります。しかし選び方がわからず戸惑ってしまう場合も、多いのではないでしょうか。そこで、こちらでは仕事選びの基準やポイント、避けておきたい行為を紹介します。これから仕事探しを始める方に役立つ情報を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1.仕事の選び方の基準5つ

自分に合った仕事を見つけるためには、基準を明確にしておくことが大切。そこで、最初に仕事選びの際に意識しておきたい基準を紹介します。仕事選びに迷ったときに役立ててみてください。

自分に向いている仕事か

まずは自分のスキルや性格にマッチしている仕事か、確認してみましょう。たとえ「やりたい」と思える仕事だとしても、適性がないと上手く業務をこなせず、負担を抱える可能性があります。例えば「人と積極的にコミュニケーションを取るのが苦手」と感じている人が営業職に就いた場合は、ストレスが溜まって仕事にネガティブなイメージを持つかもしれません。

自分の性格やスキルを活かせる仕事であれば、やりがいを感じられるだけでなく、さらなるステップアップに対するモチベーションも高まります。自分の向き・不向きについてよく考えてみてください。

好きと言える仕事か

心から「好き」と言える仕事であれば、モチベーションが上がり「もっと頑張ろう」という気持ちも高まるため、成果を出しやすくなります。ピンポイントで好きな分野の仕事に就くのは意外と難しいものですが、少しでも好きなことに関連している仕事ならやりがいを見つけられるでしょう。

例えば、料理を作るのが好きなのであれば家事代行や調理師、人に提案することが好きなら企画や営業など、少しでも好きと思えることに関連づけて仕事を選ぶのがおすすめです。

人に誇れる仕事か

自分の仕事に対して誇りを持てることも重要です。人に誇れる仕事は社会的な信用を得やすく、将来的なキャリアアップにも役立てられます。

また「そんなに立派な仕事をしているなんてすごいね」と周りから褒められるような仕事なら自分に自信を持てるようになり、モチベーションも高まります。「誇れる仕事ができるように、もっと頑張ろう」という気持ちが強くなって、成果も上げやすくなるでしょう。

社会に貢献できる仕事か

自分のためだけではなく社会や人に貢献できる仕事は、やりがいを感じられるところが魅力です。一方で社会への貢献度が低く、何のために頑張るべきなのか目標を見出せない仕事だと、モチベーションは上がらないでしょう。

そのため興味のある仕事を見つけたら、どういった形で社会に貢献できるのか、企業の社会に対する考え方はどうなっているのか、といったことを確認しましょう。また、社会貢献度の高い会社は今後も評価が高まる可能性があり、事業の継続性という観点からもメリットがあると考えられます。

長く続けられる仕事か

長く続けられる仕事は、業務のノウハウやスキルをしっかりと習得でき、優れた人材に成長できるチャンスが広がります。また、早期退職による転職のストレスも減らせるでしょう。

長く続けられるか否か判断するには、福利厚生や昇給制度、キャリアアップといった体制が整った仕事であるかチェックするのがおすすめです。また、現時点だけでなく、出産や育児など人生の転換期を迎えるステージにおいても、続けやすい仕事であるかも意識してみてください。

例えば「出産を経験した50代の女性社員が部長になって今も活躍している」などの前例があれば、「ライフルスタイルに変化があっても仕事を続けられる」という自信に繋がります。

2.仕事の選び方でやってはいけない行為

仕事選びでは、避けておきたい行為がいくつかあります。実際に仕事に就いた後に後悔することがないように、やってはいけない行為を確認しましょう。

好きなことだけで選ぶ

自分が好きだと思える仕事を選ぶ際には、「好きなこと」だけを理由としないように注意してください。仕事では好きなことだけではなく、やりたくないこともやらなければならないシーンがたくさんあります。

例えば、洋服が好きでアパレルショップのスタッフになった場合、接客や商品陳列などさまざまな業務に携わることになります。人とのコミュニケーションが苦手だと、接客にストレスを感じ「洋服が好き」という気持ちだけでは、続けられない可能性があるでしょう。仕事に対して「好き」と思えるのに加え、関連業務全体にやりがいを持てるか検討することが重要です。

給与や待遇だけで選ぶ

高い給与や高待遇の仕事は魅力的に見えますが、それだけで決めるのはリスクがあります。例えば、平均よりも高い給与が条件として提示されている場合、厳格なノルマが定められていたり、残業が多かったりといったことがあるかもしれません。

また基本給が低く、成果が出ない限りは理想通りの収入を得られない可能性も。仕事を選ぶ際は、給与だけでなく福利厚生や残業時間など、多角的な面から働きやすい環境を意識することが大切です。

診断の結果だけで選ぶ

適職テストや性格テストなどの診断結果だけを信じて、仕事を選ぶのは避けましょう。仕事選びに失敗した場合や、理想通りの成果を上げられなかった際に、「自分が悪いのではなく、診断が悪い」とテストに責任を押し付ける可能性があります。

適職テストや性格テストは自己分析に役立ちますが、あくまでも参考にとどめるのがポイントです。やりたいことや将来像などを総合的に考え、自分自身で判断を下すようにしてください。

特に理由もなく選ぶ

「求人情報でたまたま興味をそそられたから」「友達に勧められたから」「自分に合いそうな雰囲気だったから」など、明確な理由を持たないまま仕事を選ぶのも避けておきたい行為です。就職の理由が曖昧だと、仕事を始めたときに「イメージと違う」「企業とマッチしていない」と感じるリスクがあります。

もちろんじっくりと検討した場合でも、企業とのミスマッチが起こる可能性はゼロではありません。しかし何も考えずに仕事を選ぶよりは、自分で納得したうえで選んだ方がミスマッチ率は下げられます。早期退職にならないよう、事前にしっかり検討しましょう。

3.仕事の選び方に関するポイント

選び方のポイントを踏まえておけば、自分に合う仕事をスムーズに見つけやすくなります。ここからは仕事選びのポイントを紹介しますので、参考にしてみてください。

自分の適性から考えてみる

適性判断ではスキルと性格の二面から考えることが多いですが、スキルは仕事に就いた後も努力次第で伸ばせるものです。一方で、性格は根本的に変えることが難しいため、まずは性格から適性を判断するとよいでしょう。

適性があるということは、その仕事が自分に向いているということになります。自分の性格にマッチした仕事ならやりがいを感じやすく、スキルアップを目指すためのモチベーションも高められるはずです。自分の性格にはどのような仕事が合うのか、じっくり考えてみてください。

仕事において外せない条件の優先順位をつけてみる

仕事に欠かせない条件を明確化して優先順位をつけると、自分が働くのに適した環境を見つけやすくなります。また、条件をリスト化していけば、自分が本当に大切にしているものも徐々に見えてくるでしょう。

しかし、全ての条件を叶えるのはとても難しいことです。リストアップした条件の中から絶対に外せないものを3つに絞り、他の条件に妥協点がないか検討してみてください。上手に取捨選択をすることで、バランスの取れた仕事選びができるようになります。

自分が楽しめる状況から考えてみる

たとえ辛いことがあったとしても、どこかで楽しいと思える仕事ならモチベーションアップに繋げられます。過去の経験を振り返り、自分が心から楽しいと思えたり、やりがいを感じたりできる状況を考えてみましょう。

例えば「友達と団結して目標を達成できたとき」「1人で地道に努力を続けたことを評価されたとき」など、人によって楽しさを感じる状況は異なります。自分の経験を掘り起こし、楽しいと思える状況を作り出せる仕事がないか絞り込んでみてください。

4.まとめ

仕事を選ぶ際は基準を明確化し、適性や労働条件の優先順位などを意識することが重要です。また「好きなことだけで選ぶ」「給与だけで選ぶ」といった限定的な選び方は避け、総合的に考えて仕事を選ぶようにしましょう。

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