第2新卒の転職を成功させるには? 時期や注意点も解説




「第2新卒での転職は不安で仕方がない」とお考えの方も少なくないでしょう。第2新卒はニーズも多く、理想の転職が実現する可能性はあります。転職活動を有利にすすめるためには、第2新卒で転職するメリットやデメリットなどを把握しておきましょう。

本記事では、第2新卒の転職に必要な行動や最適な時期、注意点などを解説しています。企業とのミスマッチを防ぐためにもぜひ最後までお読みください。

1.第2新卒とは?


「第2新卒」とは、大学や高校を卒業後に就職したものの、3年以内に退職・転職活動している人のことです。一般的に、高卒であれば21歳程度、大卒なら25歳程度になります。

混同されやすい「既卒」と異なるポイントは、正社員として勤めた経験の有無です。一般的には既卒は社会人経験なし、第2新卒は社会人経験ありと認識されていますが、企業によって定義が異なる場合も多く、どちらも明確な規定が定められているわけではありません。

厚生労働省が発表した統計によると、新卒で就職した人の約3~4割程度が3年以内に離職しています。離職率はここ数年同程度で推移しており、これにともない第2新卒の人数も増加しているのです。

2.第2新卒は転職しやすい?


近年、第2新卒者を積極的に採用したいと考える企業が多いため、転職しやすいといえます。また、景気が回復傾向にあることから、企業による新卒者の獲得競争が激しくなっています。予定している人数に満たない新卒者しか採用できていない企業も少なくありません。

さらに3年以内に離職する割合も考慮すると、新卒の人材不足が企業の課題となっています。若い働き手を確保する方策として第2新卒が注目されており、今後需要は増加する見込みです。

第2新卒者が転職を有利にすすめるため、次の2点を正確に把握しましょう。

・企業が第2新卒を採用するメリット
・企業が第2新卒に求めること

それぞれ詳しく説明していきます。

企業が第2新卒を採用するメリット

企業が第2新卒を採用するメリットは、以下4点です。

・高いポテンシャルを持つ人材を得られる
・新入社員教育にかかるコストを抑えられる
・企業の都合に合わせて求人できる
・ミスマッチを減らせる

第2新卒には、新卒と同じく大きな成長が期待できます。世間ずれしておらず年齢も若いため、会社の雰囲気やあらゆる指示に対応できる素直さがある場合が多いのも特徴です。

新卒の場合、入社後はビジネスマナーの習得から始めねばならず、育成にある程度の期間と費用が必要になります。一方、第2新卒は就業経験があるため、ビジネスの基本はすでに身についている状態です。研修のコストがかからず、即戦力として活躍が期待できます。

また、新卒の場合では一定期間のみ採用できますが、第2新卒には期間に定めがありません。都合に合わせて求人ができるのは企業にとってメリットの一つでしょう。

さらに、第2新卒は新卒と比べミスマッチを減らせます。新卒者の離職は、多くのケースにおいて企業とのミスマッチが原因です。自分の能力や適性は実際に働いてみないことには把握できません。

退職した経験のある第2新卒者は、自己分析や業界研究がすすんでおり、明確な目的を掲げて求職活動をしています。このため企業とのミスマッチは新卒と比べて少なく、入社後のモチベーションも高く保てると考えられるのです。

企業が第2新卒に求めること

企業は第2新卒に求めるポイントは、主に以下の4つです。

・社会人としてのマナー
・向上心
・柔軟性
・企業理念・職種への理解

第2新卒は、社会人としての基礎がすでに備わっているものとして扱われます。挨拶や身だしなみ、電話応対やビジネスに適した文面でのメール送信から名刺の交換まで問題なく行えるようにしなくてはなりません。

また、若手である第2新卒には、仕事への高い志と意欲が求められます。受け身ではなく自らすすんで向上しようとする姿勢が大切です。企業は周囲と円滑にコミュニケーションをとり、熱意を持って業務を覚えられるような人材を求めています。

さらに、新しいことに柔軟に対応する姿勢も重視されるポイントです。第2新卒は特定の企業・業界カラーに染まりきっていないため、職場にも馴染みやすく社内ルールにも適応できるだろうと期待されます。

パソコンや職種に関連する資格も取得しているに越したことはありません。中途採用の場合は即戦力となるスキルが必須です。しかし第2新卒に求められる「即戦力」とは、多くの場合ビジネスの基本と将来性だといえます。現時点で目立ったスキルがなくても、積極的に勉強していくことをアピールできれば問題ないでしょう。

3.第2新卒が転職しやすい時期


一般的に第2新卒にとって転職に適した時期は、4月と10月といわれています。

求人を出すタイミングは企業によってさまざまですので、上記の時期なら必ず採用されるわけではありません。しかし転職時期を考える一つの基準にはなりますので、第2新卒者が転職を考える際にはぜひ参考にしてみてください。

4月入社

3月末で人事異動や退職、転職による人員の入れ替えを行い、4月から新体制が始まる企業が多いため、この時期に合わせて求人が出されやすいといえます。

また経費の関係上、新卒の新入社員が入社する時期に合わせて第2新卒の求人も行いたいという企業も珍しくありません。内定していた学生が、他社を選択したり留年したりして辞退した場合の欠員補充として第2新卒の求人を出すケースもあります。

4月入社は、企業の都合だけではなく、第2新卒者にとってもメリットを得られる可能性が高い時期です。新卒者も同時期に入社するため、新入社員と同じようなサポートを受けられる場合があります。

第2新卒は一般的に個別採用されるため、孤独を感じる方もいるでしょう。しかし、4月入社を目処に複数の第2新卒者がまとめて採用されているケースでは、同期入社の仲間がいることが期待できます。

10月入社

10月は下半期の始まりとしている企業が多く、上半期の欠員補充をこの時期に行うケースが少なくありません。

また、10月は新入社員の研修が一段落つく時期だということも第2新卒の求人が増える要因でしょう。転職希望先の企業に、第2新卒としてほかの企業に転職する人がいて若手の欠員が出ている可能性もあります。新規プロジェクト発足に合わせて求人を出す企業もあるでしょう。

4.第2新卒で転職をするメリットとデメリット


第2新卒はさまざまな面において有利に転職をすすめられます。しかし、デメリットがまったくないわけではありませんので、転職を検討する際は注意が必要です。

第2新卒で転職をするメリットとデメリットをそれぞれ確認していきます。

第2新卒で転職をするメリット

第2新卒で転職をすると、次のメリットを得られます。

・未経験でも新しい業種に挑戦しやすい
・意欲が高いと評価されやすい

中途採用での転職の場合、豊富な経験や専門性の高さが求められます。そのため、資格やスキルがない状態で未経験の分野に転職するのは難しいでしょう。一定レベルのスキルはあって当たり前であり、意気込みだけではどうしようもないと見なされます。

一方、第2新卒では意欲や向上心などの仕事に対する心意気が重視されます。仕事の能力は新卒とさほど変わらない程度しか求めない企業も多いです。「絶対にこの仕事がしたい」という強い意志と情熱をアピールすることで、前職とは一切関係ない職種・業界であっても転職に成功する可能性はあるでしょう。

また、第2新卒は自らすすんで学び、スキルアップする姿勢を見せれば高い評価を得やすいのもメリットです。資格や特筆できるポイントがない方でも、今後の成長をアピールできれば採用担当者の目に留まる可能性はあります。悲観的にならず、思い切ってチャレンジしてみることが大事です。

第2新卒で転職をするデメリット

第2新卒での転職は既卒や一般的な中途採用にはないメリットがある反面、以下のデメリットもあると理解しておきましょう。

・ある程度のビジネスマナーが求められる場合が多い
・短期離職の理由ついて説明する必要がある

第2新卒者が技術面の即戦力として求められるケースはあまりありませんが、一定のビジネスマナーは必須です。新卒者は、社会人としての基本が備わっていなくても大目に見てもらえることも多いでしょう。しかし、第2新卒者は、ビジネスマナーは前職で習得しているものと判断されやすいです。

基礎が出来上がっているのを前提として採用したにもかかわらず、マナーに関するミスや不備が多いと、期待外れだと思われてしまうでしょう。礼儀や立ち振る舞いには常に気を配り、ケアレスミスに注意することが大切です。

また、第2新卒の転職の際には、多短期離職の理由を質問されることが多いです。転職を希望する企業が納得する理由を提示できなければ「前職同様すぐに辞職するのでは?」と考えられ、採用は見送られてしまう可能性が高いでしょう。

入社後すぐ退職するに至った経緯を見つめ直し、原因の本質を見極めることが大切です。前職でつらいと感じていた点の背景には、成長のきっかけとなるポイントが隠れています。そのポイントを分析すれば転職の目的が明確になり、自身の強みに変えられるでしょう。

5.第2新卒での転職を成功させるには


第2新卒での転職を成功させるためには、次のポイントを押さえて活動するのがおすすめです。

・転職活動のスケジュールを決める
・転職の目的を明確にする
・転職先に求める条件を明確にする

それぞれについて詳しく解説します。

転職活動のスケジュールを決める

第2新卒での転職を成功させるためには、スケジュール管理が重要です。現在の仕事を退職する前から転職まで、一連の流れを確認し、どれくらいの時間がかかるかを見積もってから行動しましょう。

理想の転職を実現するには、時間をかけて自己分析する必要があります。それを基に転職する職種を決め、業界分析と転職先の選定・応募書類の準備を行うことにもそれなりの時間がかかるものです。

辞職の際には2週間前までに申し出ることが民法第627条で定められています。しかし、会社によって辞職を申し出る時期について別途定められているケースもあります。必ずしもスムーズに辞職できるとは限らず、会社との交渉が長引く場合もないとは言い切れません。

転職を目指す場合、求人が出始める時期を見越して早めの行動が求められます。いつまでに転職したいのか決め、逆算して余裕のあるスケジュールを設定しましょう。

転職の目的を明確にする

転職をする際には、最初に目的を明確にする作業を行ってください。職種や企業規模、給与、休日、勤務形態など、転職によって変えたいと考えている部分があるはずです。

目的を明確化する作業を行うと、自らが求めるワークスタイルが把握でき、応募する企業の選定が容易になるでしょう。また転職活動がスムーズにいかず不安になったときに明確な目的があるとモチベーションが下がりにくいです。

今の自分ができること・できないことを把握し、理想の将来像や働き方を見据えて計画を立てるようにしましょう。

転職先に求める条件を明確にする

満足できる転職先に入社するためには転職先に求める条件を明確にすることも重要です。できる限り具体的な項目をリストアップしてみましょう。リストアップする項目は、以下のような例が挙げられます。

・希望の業界・職種は?
・どのくらいの給与がほしいか?
・土日は休みたいか?
・勤務時間は自由に設定したいか?
・働く場所は?
・人と関わりたいか?

このほか、小さなことでもすべて書き出しましょう。出来上がったリストの中から自分にとって譲れないポイントを取捨選択することで、今後のキャリア形成には何が必要なのかが見えてくるはずです。

6.第2新卒で転職する際の注意点


第2新卒で転職する際には、次の点に注意しましょう。

以下で詳しく解説します。

退職のタイミングに気をつける

第2新卒での転職をする際には、退職のタイミングに気をつける必要があります。何の目処もつけず退職するのはおすすめできません。

働きながらの転職活動は、転職活動にあてられる時間が限られるため大変でしょう。現職を早めに切り捨て、転職に専念したいという気持ちも理解できます。しかし、第2新卒者が働きながら就職活動をすることには、以下のメリットがあるのです。

・空白の履歴を作らずに済む
・経済的に安定した状態で就職活動ができる

転職先が決まらずに退職すると履歴書には空白期間ができます。計画的に行動したとしても、すぐに転職先が決まるとは限りません。就職活動が長引けば長引くほど、転職に不利な状況を作ることになります。

また、収入源を失った状態での就職活動は、金銭面や精神的で大きな負担となります。懐に余裕がないと焦りにつながり、本来の希望とは異なる条件での転職となってしまうかもしれません。確実な収入のある状況を保ち続けることで、冷静に活動できるでしょう。

退職理由の伝え方に気をつける

第2新卒で転職する際には、退職理由の伝え方に気をつけましょう。退職理由は、面接で聞かれる可能性のある項目の一つです。

理由を伝える際はできる限りマイナスなイメージにつながらないようにしましょう。たとえば、給与や待遇が不満で転職する場合は「自分を高める努力を常に惜しまず、それを正当に認められる環境で仕事したい」と言い換えられます。また、人間関係に悩んでいたなら「人とのつながりを大切にし、協同して大きな事業を成し遂げたい」と変換可能です。

退職はネガティブな理由に目がいきがちですが、ポジティブな内容に言い換えてみると逆にアピールポイントにもなります。前向きさを好ましく評価する企業も多いため、自己分析結果も踏まえて退職理由をポジティブに変換してみましょう。

転職先とのミスマッチに気をつける

第2新卒に限ったことではありませんが、転職先とのミスマッチには注意しましょう。一度早期退職を経験している第2新卒者にとって、続けての早期離職は避けたいところです。

ミスマッチを防ぐためには、自分の希望をわかりやすく表現できるようにまとめましょう。そして、目標実現に向けた具体的な行動を示し、将来設計を伝えるようにしてください。自分のプランが明確に伝われば、転職先とのミスマッチを最小限に抑えられるでしょう。

7.まとめ


学卒後3年以内に退職し求職を志している第2新卒者は、求人市場においてその価値を認められている存在です。本人・企業双方にメリットがあり、退職理由を上手に伝えてやる気をアピールできれば、理想の転職が実現するでしょう。

第2新卒の転職では自己分析や業界研究が必須です。適切なスケジュール設定や転職目的の明確化も行わなくてはなりません。これらすべてを自分の力だけで行うのは難しく、多くの時間を要します。第2新卒者は特に、企業とのミスマッチによる早期離職が続くのは避けたいでしょう。

第2新卒での転職でお悩みの際は、転職エージェントへの相談をおすすめします。特に、転職先の情報を多く保有する人材コーディネート会社を選ぶとスムーズな転職が可能です。

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