転職一年目でつらいと感じた場合の対処法について解説


転職して一年目の時期は、「仕事に慣れない」「人間関係になじめない」といった理由から、仕事がつらいと感じる方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、転職一年目がつらいと感じやすい理由と対処法、辞めるべきケースについて解説します。辞めるリスクを抑える方法を知って、今後の判断の参考にしてください。



1.転職一年目はつらいと感じやすい


多くの方が転職して一年目に「仕事がつらい」と感じる理由は、主に以下の3点が挙げられます。

  • 仕事に慣れていないため
  • 社内の人間関係になじめていないため
  • 転職前に想像していた仕事と違ったため

転職一年目がつらいと感じているのは、あなた一人ではありません。厚生労働省が行った「令和2年転職者実態調査」では、半数近い転職者が今の職場に勤め続けたいと、強く思っているわけではないことが示されています。

参考:「令和2年転職者実態調査の概況」(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c-r02.html

転職一年目につらいと感じやすい理由を一つずつ紹介します。

仕事に慣れていないため

転職一年目は、まだ仕事に慣れていないためにつらさを感じやすいといえます。新卒で入社した場合は研修会や担当の指導者による手厚いサポートが受けられることが多いですが、転職者は即戦力としての役割を求められるものです。

ビジネスマナーや社風、会社特有の暗黙のルールに至る細かい点まで、慣れるまでにはある程度の時間を要します。「転職者は即戦力として活躍してほしい」という前提のもと、すでにできあがっている業務フローに溶け込まなくてはならないこともあり、慣れるまではつらさを感じるでしょう。

たとえ同じ職種でも、会社が違えば仕事の進め方やルールが異なります。経験のある業務内容でも、以前の何倍もの時間がかかってしまうことも考えられるのです。

社内の人間関係になじめていないため

社内の人間関係になじめていないことから生じるストレスも、転職一年目がつらいと感じる理由の一つです。社員同士のコミュニケ―ションがとりづらかったり、上司との折り合いが悪かったりすると、人間関係に悩むこともあるでしょう。

また、「新卒で入社した会社に定年退職するまで務めるべき」といった考えを踏襲している会社では、中途社員の肩身が狭くなるケースも存在します。

社内で良好な人間関係が築けていなければ、仕事が円滑に進まなかったり、ストレスを感じたりして仕事がつらいと思う原因となるのです。

転職前に想像していた仕事と違ったため

転職前の想像と違っていたことで仕事がつらいと感じるケースも、少なくありません。多くの方が、前職では叶わなかった業務内容の実現を目指して転職を志すでしょう。

しかし、転職する会社についてしっかりと調べたつもりでも、仕事の向き不向きや職場の雰囲気の良し悪しは実際に入社したあとに知ることもあります。自分にとってはハードすぎる仕事だったり、職場との相性が合わなかったりすると「イメージと違う」とつらくなってしまうものです。

自らの考えやスキルと会社の方針がかけ離れていると、仕事のモチベーションが保つのが難しくなるでしょう。ミスで注意を受けることが増え、やる気は削がれていくという悪循環にもつながりやすいです。



2.転職一年目でつらいと感じたときの対処法


転職一年目で感じがちなつらさは、次に挙げる方法で乗り越えられる可能性があります。

  • 自らコミュニケーションをとる
  • 積極的に質問する
  • ストレス解消法を見つける

転職先での仕事がつらいと、一年目で辞めたくなってしまう場合もあるでしょう。しかしそのつらさを解消できれば、転職先での成長につながります。辞職を決める前に、自分でできるさまざまな対処法を試してみましょう。

自らコミュニケーションをとる

職場になじめないという悩みを抱えている場合には、自ら周囲とのコミュニケーションをとってみましょう。基本的に仕事はチームで進めるため、職場での人間関係は業務の進行に大きく関わります。すでにできあがっているコミュニティに入り込むため努力するのは、仕事の一環といっても過言ではありません。

まずは明るい笑顔で挨拶することを心がけましょう。休憩中やすれ違った際に、勇気を出して話しかけてみてください。きっかけをつかめれば、周囲と打ち解けられることもあります。

加えて、周囲との円滑なコミュニケーションを図る前段階として、日々の業務に全力で取り組むことも大切です。周囲の仕事の手伝いを進んで引き受けるようにするなど誠実さをアピールすれば、仲間として受け入れてくれる人がいるでしょう。

積極的に質問する

疑問が生じた際には素直に教えを請うなど、能動的な行動が大切です。質問することは問題解決の手段であることに加え、コミュニケーションのきっかけにもなります。積極的に質問することで、真面目さや勤勉さをアピールできるのもメリットです。

また、会議などでも状況に合わせて自発的に発言するのが重要です。自分の考えを知ってもらえるうえ、意見が認められれば会社でのポジションを確保できるようになります。

ストレス解消法を見つける

自分なりのストレス解消法を見つけるのもおすすめ。つらい気持ちを誰かに打ち明け、共有してもらうことで明日への活力が湧いてくることもあります。

また趣味や好きなことに没頭するのもよいストレス解消法です。心身が疲れているときは、自身が心から楽しめる活動や深くリラックスできる方法を実践しましょう。

3.転職一年目でも辞めたほうがよいケースは?


仕事のつらさを乗り越える努力は大事ですが、次の3つのケースに当てはまるときは仕事を辞めたほうがよい場合があります。

  • パワハラやモラハラがある
  • 入社前に提示されていた労働条件と相違がある
  • 心身の不調が続いている

これらのケースは個人の努力で解決できる問題ではありません。それぞれ詳しく解説しますので、自分の悩みと照らし合わせてチェックしてみてください。

パワハラやモラハラがある

パワハラやモラハラが横行する、いわゆるブラック企業の場合は辞職を検討したほうがよいでしょう。パワハラ・モラハラは被害者が悪いのではなく、対処法がない場合がほとんど。会社全体の問題である場合、被害者一人の力では解決するのに多くの時間と労力がかかります。

厚生労働省が提示するパワハラの定義をまとめると、「優位な立場の者からの業務の範疇とはいえない不当な行為や要求」がパワハラに該当します。

具体的には、暴力や上司からの必要以上に厳しい叱責・人格否定、周囲から孤立させる行為などがあります。転職しているからという理由で不当な扱いを受けているケースも、パワハラに該当するでしょう。

2020年6月1日に労働施策総合推進法が改正されたことにより、中小企業においてもパワハラ防止措置を講じることが義務となりました。しかし社会全体では、いまだパワハラやモラハラ自体がなくなったとはいえない状況です。パワハラやモラハラを受けているかの判断がつかない場合は、専門の窓口に相談しましょう。

入社前に提示されていた労働条件と相違がある

多すぎる残業や過剰・過少な業務内容など、入社前に提示されていた労働条件と大きく異なる場合は,仕事を継続するか考え直したほうがいいでしょう。当初の提示額よりも低い賃金や、募集内容とは違う条件で働かせられ続けると、心身ともに疲弊してしまいます。

2019年4月に施行された改正労働基準法第36条により、残業時間は1ヶ月につき45時間、年間360時間を限度とすることが定められました。繁忙期といった特別な事情があると認められる場合のみ、残業時間を延長できます。

しかし、法律で定められているのにもかかわらず、毎日のようにサービスを残業しなくてはならないケースも実在しているのです。

また、求人票に記載されている部署とは異なり、出世できる見込みのない部署や想定外の業務に従事させられることも考えられます。自分の転職目的を再確認し、現在の業務に従事し続けるメリットはないと判断できる場合は、転職一年目でも辞職を検討してよいでしょう。

心身の不調が続いている

仕事でのストレスを原因とする心身の不調が続いている場合、無理して我慢する必要はありません。「体調がどんどん悪化している」「悲観的な考えが頭に浮かんで消えない」などというときは要注意です。

心身の不調をそのままにして悪化すると、うつ病やほかの病気を発症し、休職または退職せざるを得ない状態になってしまうおそれがあります。一度心身のバランスを崩すと回復までに長い時間を要し、再就職の道も閉ざされてしまう可能性もあるでしょう。

自分の体や命よりも大切な仕事は存在しません。本当につらいときは、取り返しのつかないことになる前に逃げるという選択肢があることを忘れないようにしましょう。

4.転職一年目で辞めるリスク


人それぞれ事情があるため、転職一年目だとしても必ずしも仕事を辞めてはいけないわけではありません。しかし、「なんとなくつらいから」といった簡単な理由で早期退職をすることには、次の2つのデメリットもあります。

  • 再転職が難しくなる可能性がある
  • 転職に対する自信を失う可能性がある

転職一年目で辞めるリスクについて詳しく解説します。

再転職が難しくなる可能性がある

転職一年目で仕事を辞めた場合、再転職が難しくなる可能性があります。再転職の面接時には、早期離職の理由を聞かれる場合がほとんどであるためです。離職理由によっては「責任感や忍耐力がない」という印象を与えてしまいかねません。

また転職エージェントからも、仕事を紹介してもらいづらくなる可能性もあります。転職エージェントにとって、紹介先の企業との信頼関係は重要であり、すぐに辞めるかもしれない人材を簡単に紹介することはできません。

そのため、転職一年目で辞めることを検討する際には、先方が納得できる理由を考えておく必要があります。客観的に正当な理由があると説明できれば、転職一年目での辞職がやむを得ないと判断してもらえる場合があります。

むやみに転職を繰り返さず、目標とするキャリアやワークライフバランス、仕事へのやる気をアピールできれば過度な心配はいりません。

転職に対する自信を失う可能性がある

転職一年目で辞めると、転職に対する自信を喪失してしまう可能性もあります。「仕事を途中で投げ出すなんて社会人として失格なのではないか」「次の転職先でもひどい目に遭うのではないか」と悲観的になってしまう方もいるでしょう。

しかし一つのできごとを、すべてに当てはめて考える必要はありません。人間関係に合う・合わないがあるように、会社の場合も相性があります。数多く存在する企業のうち、偶然自分と合わないところがあったと捉えたほうが賢明でしょう。

パワハラの横行やストレス過多の環境下で無理して仕事を続けていると、デメリットのほうが大きくなる場合もあります。必要以上に自分を責めず、新しい道を模索するとよいでしょう。



5.転職一年目で辞める前に確認すべきこと


転職一年目で辞めることを決意した際に、チェックしたいポイントが2つあります。

  • 次の職場に求めることを明確にする
  • 今の職場を辞めたい理由を明確にする

辞める前に確認すべき2つのポイントを詳しく説明します。

次の職場に求めることを明確にする

辞める前に、次の転職先に求めることを明確に把握できるようにしましょう。転職一年目での退職は、自己分析と企業・業界分析が不十分だったことが、原因の一つだと考えられます。転職活動前に自分を見つめ直し、長所・短所や得手不得手などを分析することで、やりたいことの輪郭が浮かび上がってくるでしょう。

現状が把握できたら目指すあり方を考え、目標到達のための道筋を描きます。自己分析は大変な作業ですが、怠ると次の企業とのミスマッチを招きかねません。目指す理想像が明らかにできれば、仕事へのモチベーションアップにもつながります。

また、業界・職業分析も併せて行いましょう。気になる企業の社風までチェックしておくと求められるスキルと役割がわかり、今後自分がとるべき行動が見えてきます。自信の長所は伸ばし、足りない点は入社までに身につけるようにすれば、自分が求める理想の働き方に近づけられるでしょう。

今の職場を辞めたい理由を明確にする

今の職場を辞める前に、辞めたいと感じる理由について明確にしておくのが大切です。人間関係、給与、待遇など、退職に至った理由の本質を考えてみてください。

たとえば人間関係がつらくて辞めたい場合、その裏には「周囲と協力し合って大きなことを成し遂げたい」という潜在的な願望があるはずです。そしてその願望を実現するにはどうすべきかを考えてみると、今の職場を辞めずとも解決策が見えてくる場合も少なくありません。

円滑に業務を遂行しているほかの社員を手本に、これまでのコミュニケーションのとり方を見直したり、苦手な上司の指示や行動を先回りするワークフローを考え直してみたりと、できる限りのことを実践してみましょう。

辞めたい理由を見直すことで悩みを解決できれば、転職という判断をする必要もないでしょう。それでもやはり辞めたいという結論に至ったとしても、自分にできることはすべてやり尽くしたと納得して次のステップへ進めるため、転職活動中や転職後の不安も少なくなります。

6.まとめ


転職一年目は慣れない仕事内容や、新しい人間関係に戸惑うものです。自身の理想と実際の社風でミスマッチがあると、辞めたいと考える方もいます。

まずは対処法を試してみる方法もありますが、パワハラ・モラハラや心身の不調に悩まされているときなどは思い切って辞めることを選択するのも一つの手です。その際は自分や仕事を見つめ直し、悩みの本質を見極められれば次こそきっと理想の仕事に出会えるでしょう。

とはいえ、自己分析や業界分析を自分だけで行うのは難しい部分があります。「専門知識のある人からのアドバイスが欲しい」と思う方は多いでしょう。転職でお困りの際は、地域に根差した人材コーディネート会社のサポートを受けるのがおすすめです。

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