地方出身者が都市部で就職したあと、再び地方に戻って就職する「Uターン就職」が増えていることをご存じでしょうか。都市部からの転勤や転職を含めるIターンも含めると、その数はさらに多くなります。
Uターン就職先として注目されているのが福井県です。なぜ福井県はUターン就職先として人気なのでしょうか。
この記事では、福井県がUターン就職に向いている理由やUターン就職するときの注意点について解説しました。福井県の主要産業や平均年収など、Uターン就職をするときに知っておきたい情報もまとめてあります。これから福井県へのUターン就職を考えている人は、最後までチェックしてくださいね。
Contents
- 福井県がUターン就職(Iターン含める)におすすめの理由
- Uターン就職(Iターン含める)におすすめの福井県の主要産業
- Uターン就職(Iターン含める)におすすめの福井県の平均年収
- Uターン就職(Iターン含める)に関する福井県の助成金・補助金
- 福井県にUターン就職(Iターン含める)する際の注意点
- 福井県へのUターン就職(Iターン含める)に役立つサイト3選
- まとめ
1.1 生活費を抑えられる
1.2 安定した雇用環境で働ける
1.3 豊かな自然や食を楽しめる
1.4 子育て支援を受けられる
5.1 自動車がないと不便である
5.2 エリアによっては求人がない場合がある
6.1 LalaWork
6.2 リクナビ
6.3 マイナビ
1.福井県がUターン就職(Iターン含める)におすすめの理由
福井県がUターン就職やIターン就職におすすめの理由として挙げられるのは、以下の4点です。
・生活費を抑えられる
・安定した雇用環境で働ける
・豊かな自然や食を楽しめる
・子育て支援を受けられる
各項目について詳しく見ていきましょう。
生活費を抑えられる
福井県にUターン就職することで、生活費を抑えられます。総務省による、令和2年小売り物価統計調査によれば、福井県の消費者物価地域差指数は99.4です。
これは全国平均を100としたものであり、100より数字が低ければ、平均より物価が安いということになります。
例えば日本の中心である東京の消費者物価地域差指数は105.2です。福井県の物価は全国の平均よりも低いということがお分かりいただけるのではないでしょうか。とくに住居に関しては、85.9と全国平均より大幅に安い傾向があり、生活費を安く抑えたいという理由から福井県にUターン就職する人も多いのです。
参考:総務省「小売り物価統計調査」
安定した雇用環境で働ける
福井県は、雇用環境が比較的安定しているのも特徴的です。
令和2年度の福井県就業実態調査では、女性の就業率が56.9%となっています。これは全国の女性就業率52.1%と比べても、高い就業率といえるでしょう。また社長輩出率に関しても、全国的にトップレベルです。
福井県は雇用環境が安定しているので安心して働きやすいことが、Uターン就職におすすめの理由の一つです。
参考:福井県就業実態調査
豊かな自然や食を楽しめる
自然の豊かさも、福井県の魅力の一つでしょう。
若狭湾国定公園の景勝地である三方五湖、雲海に浮かぶ天空の城といわれる越前大野城など、多くの観光名所があり、絶景を楽しめます。歴史的な文化財も多く、「氣比神宮」「永平寺」なども有名ですね。
海や山に囲まれた土地柄、海の幸、山の幸などさまざまな食を味わえることも魅力の一つでしょう。福井にUターン就職することで、都会では見られない豊かな自然に囲まれた生活も実現可能です。
子育て支援を受けられる
福井県は、子育て支援にも力を入れており、さまざまな支援を受けられます。たとえば「子だくさんふくいプロジェクト」という福井県が行っている子育て支援では、以下のようなサポートに取り組んでいます。
・在宅育児応援手当
第2子以降、0~2歳を在宅で育児する年収360万円未満の世帯に月額1万円の手当を支給。
・保育料無償化
各家庭の所得に応じて、各市町が定める金額で保育所を利用できる。
・副食費補助
対象児童の保育所での副食材料費を補助。
・一時預かり事業
対象の未就学児童に対する一時預かり利用料の無償化。
・すみずみ子育てサポート事業
対象児童の一時預かり利用料の無償化。
・病児デイケア促進事業
対象児童が病児保育を利用する場合の費用を無償化。
2.Uターン就職(Iターン含める)におすすめの福井県の主要産業
Uターン就職するのであれば、その土地でどのような産業が行われているのかも確認しておきましょう。
主要の産業を確認しておくことで、仕事選びの幅も広がりますよ。福井県で行われている主な産業は以下の通りです。
・繊維工業
昔ながらの羽二重や人絹織物のほかに、合成繊維なども手掛けている
・水産業
天然資源のほかに、人口ふ化や増殖・養殖の研究も行っている
・農業
稲作が中心ではあるが、地域の特産物や畜産との組み合わせにも挑戦
・林業
福井県の土地75%を占める森林の保全や育成
・眼鏡産業
鯖江市を中心とする眼鏡枠は、全国生産の90%を占めている
・電気機械
半導体や精密部品などの最先端技術が使われている
・一般機械
主要産業である繊維工業で使われる機械類をはじめ、多くの分野に関わる機会の製造を行っている
・化学工業
界面活性剤や医薬品を中心とした製品づくり
・原子力発電所
福井県内にある15基の原子力発電所で、全国の原子力発電量の1/4以上を占めている
3.Uターン就職(Iターン含める)におすすめの福井県の平均年収
福井県で働く人の賃金は、平均してどのくらいなのでしょうか。
厚生労働省による令和3年の賃金構造基本統計調査では、福井県の平均賃金は277,700円となっています。全国平均や近隣の県とも比較してみましょう。
・全国平均:307,400円
・福井県:277,700円
・石川県:289,300円
・岐阜県:287,600円
・滋賀県:290,700円
福井県の平均賃金は、全国平均と比べると少し低く、近隣の県と比べても若干低い傾向にあるようです。
この調査はあくまで平均値なので、この金額より稼いでいる人もいれば、もっと少ないという人もいます。参考程度に考えてくださいね。
参考:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
4.Uターン就職(Iターン含める)に関する福井県の助成金・補助金
福井県では、Uターン就職者への助成金や補助金を出しています。対象者や支給額などの要件は、助成金を申請する市町によって変わるので、事前に確認しておきましょう。
補助金・補助金名 | 対象者と支給金額 |
福井市U・Iターン移住就職等支援金 | ・市内の就業場所に就業又は市内で起業した方 単身者(18歳以上50歳未満):10~15万円/人 単身者以外の世帯:20~50万円/世帯 ・市外の就業場所に就業又は市外で起業した方 単身者向け(18歳以上50歳未満):5~10万円/人 単身者以外の世帯:10~40万円/世帯 |
敦賀市U・Iターン移住就職支援金事業 | ・単身者向け(45歳未満):最大40万円/人 ・2人以上の世帯向け(45歳未満):最大80万円/世帯 |
大野市U・Iターン移住就職等支援金(全国型) | ・市内の就業場所に就業又は市内で起業した方 単身者:15~30万円/人 単身者以外の世帯:20~45万円/世帯 ・市外の就業場所に就業又は市外で起業した方 単身者向け:5万円/人 単身者以外の世帯:10万円/世帯 |
勝山市ふるさと回帰U・Iターン就職等奨励金 | ・単身で転入の場合(交付申請時に20歳以上) :6万円/人 ・世帯で転入の場合(交付申請時に20歳以上) :10万円/世帯 ・人材確保奨励金交付対象者の場合(交付申請時に20歳以上) :30万円/人 |
鯖江市U・Iターン移住就職等支援金(全国型) | ・単身者: 10万円/人 ・単身者以外の世帯:15万円/世帯 【加算要件】 ・市内就業の場合:5万円 ・新婚世帯の場合:5万円 ・子育て世帯の場合:18歳以下の子供1人につき5万円 |
あわら市移住促進支援金 | ・若者単身者:10万円/人 ・若者世帯 (移住日において全員が45歳未満であり2人以上の世帯):15万円/世帯 ・子育て世帯 (移住日において18歳以下の子どもが含まれ、2人以上で移住する世帯 ):20万円/世帯 |
越前市UIJターン就職奨励金 | ・市内の就業場所に就業又は市内で起業した方 単身者(40歳未満):10~20万円/人 単身者以外の世帯:20~30万円/世帯 |
坂井市全国型移住支援金 | ・市内の就業場所に就業又は市内で起業した方 単身者(18歳以上50歳未満):10~15万円/人 単身者以外の世帯:20~50万円/世帯 ・市外の就業場所に就業又は市外で起業した方 単身者向け(18歳以上50歳未満):5~10万円/人 単身者以外の世帯:10~40万円/世帯 【加算要件】 単身世帯の場合:引越業者に支払った費用のうち最大10万円 2人以上の世帯の場合:引越業者に支払った費用のうち最大15万円 |
永平寺町移住就業等支援金 | ・町内の就業場所に就業又は町内で起業した世帯 単身者以外の世帯:50万円/世帯 【加算要件】 18歳未満の子を帯同して移住する世帯の場合30万円を加算 |
越前町U・Iターン移住就職等支援金(全国型) | ・越前町内に本社のある町内事業所に就職した方:10万円/人 ・越前町外に本社のある町内事業所に就職した方:5万円/人 |
美浜町移住支援金(全国型) | ・県内の就業場所に就業した方 (テレワーク、起業要件もあり) 単身者(18歳以上50歳未満):30万円/人 単身者以外の世帯:50万円/世帯 |
おおい町移住支援金(全国型) | ・単身者:15~30万円/人 (申請日において40歳未満の方) ・若者夫婦世帯 :25~50万円/世帯 (申請日において夫または妻いずれも40歳未満である世帯) ・子育て世帯 :25~50万円/世帯 (申請日において、満18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子が生計を1つにし、同居している世帯) |
5.福井県にUターン就職(Iターン含める)する際の注意点
Uターン就職・Iターン就職をするときに気を付けたいポイントも確認しておきましょう。福井県へのUターン・Iターン就職するときの注意点は以下の通りです。
・自動車がないと不便である
・エリアによっては求人がない場合がある
それぞれ具体的にみていきましょう。
自動車がないと不便である
福井県で生活するのであれば、自動車は欠かせません。買い物に行くにも、仕事に行くにも、自動車は必需品です。バスや電車などの公共交通機関は利便性が悪く、自動車がなければ相当不便な生活になるでしょう。
県外へのアクセスが悪いのも、デメリットの一つとして挙げられます。2023年に北陸新幹線が開通する予定ですが、現段階では関東方面へのアクセスに3時間以上かかります。
エリアによっては求人がない場合がある
福井県では、住むエリアによっては求人が少ない場合もあります。基本的には福井市など、人口の多い市町の方が求人数が多く、人口少ないほど求人の数も少ない傾向にあります。
6.福井県へのUターン就職(Iターン含める)に役立つサイト3選
福井県へのUターン・Iターン就職するのであれば、仕事探しは欠かせません。効率よく仕事をみつけるために活用したいのが、求人サイトです。ここでは、福井県での就職活動におすすめの求人サイトを3つ紹介します。
・LalaWork
・リクナビ
・マイナビ
各サイトについて詳しく見ていきましょう。
LalaWork
「LalaWork」は、福井県の求人総合サイトです。
運営しているのは、福井のエリア情報誌「月刊URALA」を約30年発行し続けている、株式会社ウララコミュニケーションズ。
福井のことをよく知る企業が運営しているので、福井へのUターン・Iターン就職を考えているのであれば、安ぜひチェックしておきたい求人サイトです。
リクナビ
リクナビは、株式会社リクルートが運営している求人サイトです。
求人の掲載数は、今回紹介している3つの求人サイトの中でもダントツの60,000件以上。毎週更新されている新着の求人も4,000件以上と、多くの求人を掲載しています。
マイナビ
マイナビは、株式会社マイナビが運営する求人サイトです。
求人掲載数ではリクナビより劣るものの、掲載している求人の約80%はマイナビにしか掲載されていないとも。少しでも仕事の選択肢を広げるために、「LalaWork」「リクナビ」と合わせて登録しておきたい求人サイトです。
7.まとめ
福井県へのUターン・Iターン就職は、住居費などの生活費が安く抑えられたり、豊かな自然や食を楽しめたりといった魅力があります。
県としても、雇用環境や子育て環境を整える制度や支援金などの精度を設けてUターン・Iターン就職をサポートしています。ただし、地域によっては求人数が少なかったり、交通の便が悪かったりといった一面もあるので、Uターン・Iターン就職を考えるのであれば、メリットとデメリットを踏まえて検討しましょう。
今回紹介したおすすめの求人サイトも参考にしてくださいね。