転職したくなるタイミングは人によってさまざまで、40代になってから違う業種にチャレンジしてきたくなったり、体調不良や人間関係を理由に職場環境を変えたいという人もいます。しかし、40代での転職は難しそうで転職に踏み切れない、という方も多いのではないでしょうか。今回は、福井県にお住まいの40代の方が転職に成功できるように、40代の転職の特徴やメリット、転職成功のカギについて詳しく解説していきます。
Contents
1.40代の転職の特徴・メリットとは！？
転職情報を見てみると、20代30代と比較すると、40代以上の求人数が少ないと感じるかもしれません。確かに40代以上の求人数は、全国的に少ない傾向です。福井労働局が公開している令和元年9月の「職業安定業務月報」において、福井県の年齢階級別の有効求人倍率（新規学卒者を除き常用的パートタイムを含む）は以下のようになっています。
・19歳以下：2.17
・20～24歳：2.21
・25～39歳：2.18
・30～34歳：2.14
・35～39歳：1.98
・40～44歳：1.82
・45～49歳：1.68
年代が上がるにつれて有効求人倍率が下がっているとはいえ、40代以上が転職できないわけではありません。40代はさまざまな職種を経験している、あるいは1つの業種にとことん向き合ってきている方が多いので、自分のこれまでの経験を活かしたステップアップ転職が可能です。まずは一般的見解として、40代の転職の特徴とメリットについてご説明します。
40代の転職の特徴
40代の転職は、20代、30代と比べ難易度が上がることは否めません。企業にとって20代は、これから最大40年の貢献が期待でき、30代は実務経験を積んで現場における即戦力となり得ます。これらの年代を確保できれば、あえて40代以上を採用する必要がないと考える企業も多いことから、年齢と比例して転職の難易度は高くなってしまうのは事実です。
しかし、20代30代と40代では企業が求めているものは異なります。40代は管理者としての役割を期待されることが多いので、マネジメント経験や特定の分野における高い専門性が求められるでしょう。
40代の転職のメリット
40代はマネージャーや管理職としての採用が多いため、転職を機にステップアップや収入アップが見込めることがメリットです。今までの経験や培ってきた豊富な知識を買われて、専門部署を任される可能性もあります。早期に幹部や役員になることも可能であり、経営に携わるようになればさらに年収が上がっていくでしょう。
また、企業側にとっても、さまざまなノウハウを有する人材の獲得は、課題の解決や経営戦略の実現に欠かせません。40代は、企業のビジョンや方針、経営ビジョンなどの視点も含めて転職先を探しましょう。
2.40代の転職の特徴［福井編］
福井県での転職事情を知っていただくために、ここでは福井県での40代の転職の特徴をご紹介いたします。
40代で転職を希望する理由
福井の生活情報Webサイト「日々ウララ」でのアンケートで、40代の男女に転職を考えているか尋ねたところ、以下のような意見が見られました。
40代の方が転職を検討している割合
・いま、転職を考えている：19％
・考えたことがあり、転職した：47％
・考えたことがあるが、転職していない：22％
・転職を考えたことがない：12％
アンケートを取得した結果「考えたことがあり、転職した」と回答した方が5割弱と、実際に転職された方が多い傾向でした。それでは、「考えたことがあり、転職した」と回答した方が、転職を考えたきっかけにはどのようなものがあるのでしょうか。
40代で転職を考えたきっかけ
アンケートで40代の男女に転職を考えたきっかけを尋ねたところ、以下のような意見が見られました。
・子どもの手がかからなくなったから（越前市／46歳／女性）
・職場の人間関係（越前市／42歳／男性）
・給与が安い（福井市／41歳／男性）
・キャリアアップのため（坂井市／41歳／女性）
・コロナ禍による老後の不安（福井市／41歳／女性）
ライフスタイルの変化、人間関係に不満を感じている方などの意見が多く、なかには新型コロナウイルス感染症の影響による「将来に不安を感じたため」という理由で転職をした方もいるようです。
転職を希望していても活動をしない割合のほうが高い
「福井県年就業実態令和2年12調査年報」によると、35～54歳の転職希望者のうち、実際に仕事を探している人は約1,700人に対し、仕事を探していない人は7,600人にも及びます。
40代の転職活動を躊躇する理由としては、「仕事を覚え直さなければならない」「新たな人間関係を築かなければならない」「現在よりも収入が下がる恐れがある」などが考えられるでしょう。実際に転職に関するアンケートでは、40代の人がこれらの点を転職のデメリットと回答しています。40代で転職する理由はさまざまですが、いずれにしても転職を成功させるためには入念な準備と対策が必要だといえます。
3.40代転職成功のカギ！
20代30代と比較するとハードルが高いといわれがちな40代の転職ですが、今までの経験やスキルを活かせる仕事を選ぶと転職しやすくなります。具体的には、年齢を問われない「営業職」「人材コーディネーター」「介護職員」などが挙げられるでしょう。
また、40代が転職を成功させるには、履歴書の作成や面接なども重要なポイントとなります。ここでは履歴書作成のポイントを解説します。
履歴書作成のポイント
20代・30代は若さや将来性が求められるのに対し、40代は経験やスキルを求められるので、履歴書を作成するときのポイントも変わる点に注意しましょう。
【20代・30代】
20代は経験が少なくアピールする点がないことも考えられます。アピールする点がない場合は、興味があることや将来のビジョンなどを記載するか、一つの経験を深掘りして記載すると効果的です。
30代は実績を積んでいる年齢なので、携わったプロジェクトとその成果、行った改善や効果などを記載しましょう。リーダーやマネジメント、教育などの経験があれば、それらの業務で担当した人数や責任範囲なども書き加えるべきです。また30代は社外対応の経験も生じる年代です。取引先との調整役を担っていた経験などがあれば、ぜひ書いておきましょう。
【40代の履歴書作成のポイント】
転職で不利になりやすい40代の求職者は、履歴書でどれだけ印象が残せるかがポイントになります。20代や30代にはない長所をアピールし、それらの長所を応募先でどのように活用し、どのような成果を上げられるかを伝えましょう。先ほども少し解説しましたが、目先の業務ではなく企業の戦略や課題解決を盛り込むことがポイントです。
面接のポイント
書類選考を通過したら、次は面接が行われます。面接においても、40代だからこそできるアピールが必要です。ここでも年代別に解説します。
【20代・30代】
ポテンシャルが重視される20代ではありますが、受け答えを「頑張ります」で終わらせてはいけません。アルバイトなどの経験も含めて、「このような状況（環境）でこのような結果を得られた。だから御社のこの業務に携わって成果を上げたい」などとアピールすると効果的です。また、20代はキャリア形成を始める年代でもあるので、「自分はこのようなキャリアを描いている。御社のこの業務でキャリア達成に近づける」といった点をアピールするのも良いでしょう。
30代は前職の実務経験から得た内容を軸にしていくのが基本です。考え方や価値観、スキルや能力などを、いかに応募先で活用できるかをアピールしましょう。ただし前職の批判はNGです。「同じような理由でまた退職するのではないか」という懸念を持たせてしまうからです。
【40代の面接のポイント】
即戦力として貢献できることを期待される場合もありますが、やはり20代や30代にはない経営視点や管理能力などをアピールすべきです。トラブル対応や部下の教育などの実績を例に、「どのような状況でも迅速かつ柔軟な対応が可能」などもアピールポイントとなります。その他、「協調性があり社内外の人間関係を調整してきた」「チームビルディングが得意」なども、40代ならではのアピールポイントです。
4.40代が転職活動で注意すべき2つのポイント
40代の転職を成功させるためには、事前準備も重要になります。事前準備をする際に、40代が転職活動で注意すべき点は次の二つです。
未経験の業種・職種は極力避ける
20代30代であれば未経験の職種でも、やる気をアピールするだけで採用される可能性があります。しかし40代は接点のない業種で採用してもらうのはなかなか難しいでしょう。未経験でも以前の仕事で取引があり、業界に関する知識があれば採用される可能性はありますが、今までの経験を活かせる仕事を選んだ方が採用の可能性が高まります。また、人手不足の業界を狙うという手も有効です。
職種においても同様です。今まで経験してきた職種がベスト、そうでなければその職種で得たノウハウやスキルを活かせる近しい職種が好ましいと言えます。
理想を追いすぎない
40代は、仕事内容や年収において、理想を追いすぎないこともポイントとなります。
40代は重要な職務を任されることも多い年代です。そのため転職先においても同等の業務を希望する方も見られます。現場業務が基本となる20代・30代は、転職先で現場に配属されても異論はないでしょう。しかし40代が若い年代と一緒に現場に回されるとなった時に、仕事内容を不服に感じることがあるのです。
また、年収においても同様です。20代・30代はそれほど高収入を得る年齢ではありません。そのため転職しても年収がさほど下がらないというケースも多いのです。一方40代は役職や勤務年数などで手当てが付いている傾向にあります。転職してこれらの手当がなくなれば、年収が大幅に下がる恐れがあるのです。
前職と同じような仕事内容、あるいは年収にこだわりすぎると、該当する応募先がなくなってしまいます。ある程度の折り合いをつけることが大切です。
5.まとめ
一般的には難しいといわれている40代の転職ですが、近年全国の求人倍率は高まっており、40代で転職を成功させている人も少なくありません。転職を成功させるポイントは、20代・30代との差別化です。実務経験やマネジメント経験などをアピールしましょう。
また、40代が転職活動を始める場合は、求人サイトなどと併せて転職エージェントを活用することをおすすめします。
コーディネーターが経験や実績に合う求人を探すので在職中でも転職活動を進められるうえに、転職エージェントには非公開の案件なども多数あるからです。40代で転職をご希望でしたら、まずは転職エージェントへ登録してみてはいかがでしょうか。
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