福井県は有効求人倍率が高い地域として知られています。背景には地域の特性や地場産業の存在、企業数の多さ、共働き率の高さなどがあり、転職を希望する方はこれらの特徴を踏まえたうえで活動するのがおすすめです。ここでは、福井県の有効求人倍率や、有効求人倍率が高い理由、求職者、企業側にとってのポイントについて詳しくご紹介します。
Contents
1.有効求人倍率とは
有効求人倍率とは、仕事を探している人1人当たりに対し、求人が何件あるのかを示す数値です。有効求人倍率は、毎月一般職業紹介状況として、ハローワークの求職や就職のデータをもとに発表されています。
倍率1を基準に、1よりも高ければ、求職者に対して求人数が多い状態を示し、人材の獲得が難しくなるのです。例えば求職者数が20人で、実際の求人数が40とすると、計算式は以下の通りです。
(有効求人数)÷(有効求職者数)=40÷20=2
この場合の有効求人倍率は「2」となり、1人の求人に対して2件の求人があることを意味します。
一方で倍率が1を下回っている場合には、求職者に対して求人数が少ない状態になり、就職や転職できない人が生じる可能性があります。また、労働市場において景気がよくなれば求人数が増えやすく、有効求人倍率も上昇します。反対に景気が落ち込めば求人も少なくなるため、有効求人倍率は下がりやすくなるのです。このように有効求人倍率は、社会の景気動向の目安にもなっています。
2.福井県の有効求人倍率
厚生労働省が発表している都道府県別の有効求人倍率をみてみましょう。
2021年の5月から2022年の5月までの期間です。
福井県は1.72から1.87で推移しています。東京都は同じ期間で、1.16から1.44、沖縄県は0.73から0.86となっており、他の地域と比べて福井県の数値は高くなっていることがわかります。ではなぜ福井県の有効求人倍率が高いのでしょうか? ここでは考えられる理由について整理いたします。
主力産業が製造業である
福井県の有効求人倍率が高い理由として、主力産業が製造業である点が挙げられます。福井県では地元に本社を構える会社が多く、なかでも化学繊維や電子、プラスチックなどの製造業の会社に勢いがあります。福井県の主力産業となっており、求人をみても製造業スタッフの募集が多く見受けられます。
また製造業では工場などで多数のスタッフの募集をかけるため、まとまった数の求人が発生します。このように求人数の多さが、有効求人倍率の高さにも影響していると考えられます。
企業数が多く求人数が多い
もうひとつ求人数が増えやすい理由として、企業数が多いことが挙げられます。福井県は社長の人数が多い県としても知られており、社長が多い、つまり企業数が多いことから、企業スタッフの募集が多数あるのが特徴です。
共働き世帯が多い
福井県は共働き世帯が多く、女性の求人も活発であり、有効求人倍率の高さに影響していると考えられます。総務省の「令和2年国勢調査 就業状態等基本集計結果」によると、福井県の女性の労働力率は57%であり、全国的に みても高い水準です。行政が待機児童解消への取り組みに力を入れるなど子育て支援に重点を置き、女性が働きやすい環境整備が進んでいることも背景にあるといえます。
3.求職者にとってのポイント
有効求人倍率が高いということは求職者にとってどのようなことが考えられるのか、ポイントをご紹介します。
希望する求人の選択肢が増える
有効求人倍率が高い職種は、求職者にとって求人の選択肢が増えることになります。さまざまな選択肢から自分に合った企業や条件を選ぶことができるため、ミスマッチが少ない転職が可能となるのです。一方で、選択肢が多いぶん迷いやすくもなるため、求人の候補を絞って求職活動をすることが大切です。
就職や転職がしやすい
有効求人倍率が高いと、求職者にとっては就職や転職がしやすいというメリットがあります。なぜなら有効求人倍率が高い業種や業界は、売り手市場だと言えるからです。有効求人倍率が高いと人材を確保するために「未経験OK」として募集する企業も増え、今までは興味があっても募集条件を満たせずチャレンジできなかった仕事への応募がしやすくなります。企業側も人手不足であることから、採用する可能性も高まるのです。
4.企業側にとってのポイント
有効求人倍率が高いということは企業側にとってどのようなことなのか、ポイントをご紹介します。
採用の難易度が高まる
有効求人倍率の高まりは、企業側にとって採用の難易度が上がることになります。 応募者側が応募先や就職先を選べる「売り手市場」状態となっているため、応募者は自社だけでなく他社にも応募・内定をもらっている可能性があります。こちらは採用したくても応募者から辞退されてしまい、欲しい人材をなかなか獲得できず長期的に募集を出している企業も珍しくありません。
企業が設定する条件を細かく絞ることが大切
より多くの人材を獲得するために、企業は募集の条件を下げたくなるでしょう。しかしそれは良い策ではありません。年齢や応募資格、経験の有無などを細かく設定し、求職者を絞る必要があります。
希望する人材にあてはまらない応募者が多いと、採用しても教育に時間がかかるうえに、仕事内容とマッチせずに辞めてしまうという結果を引き起こしかねません。 ただし有効求人倍率が高いと、欲しい人材が他社に流れやすくなる面もあるため、給与や福利厚生といった待遇や、自社の魅力やアピールポイントなどを見直して、数ある企業の中から応募してもらえるような求人情報を提示しましょう。
5.まとめ
福井県の有効求人倍率は他の地域に比べて高いのが特徴です。その理由として主力産業が製造業であり、工場などでまとまった求人があること、企業数が多く、企業スタッフの求人が多いことが挙げられます。また共働き世帯が多く、女性の求人も活発であることも影響していると考えられます。
有効求人倍率が高いことは求職者にとって選択肢が広がり転職がしやすいといえますが、選択肢の多さから迷ってしまうこともあるため、求人の候補を絞って就職活動することが大切です。
求職者が応募先や就職先を選びやすくなる反面、企業側は優秀な人材を確保しにくくなります。企業にとって採用活動は自社の発展を担う人的資源を得るために欠かせない最大の投資と言えます。これまでと同じような感覚で採用活動を行っていては、優秀な人材の採用は厳しい時代です。求職者に選ばれる企業になるための採用活動に取り組むことも、企業の将来にとって重要な事業と言えるでしょう。
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