育児と仕事を両立する女性にとって、「転職」はさまざまな葛藤やお悩みを抱えがちなライフステージの1つです。知人や友人に転職を経験したワーママがいない限りは、“活きた情報”を得る機会も少ないのが実情といえます。
この記事では、そんなワーママの転職に適した時期や成功するためのコツ、注意点について詳しく解説していきます! ワーママ転職ビギナーの方や、就職活動をなるべくスムーズに進めていきたい方は、ぜひ以下をご参考ください。
Contents
- ワーママが転職を考えるタイミング
- ワーママが転職を考える理由
- ワーママの転職が難しい理由
- ワーママが転職を成功させるコツ
- ワーママ転職するときに気を付けたいこと
- 育休や有給休暇のシステムを確認しておこう
- ワーママにおすすめの働き方
- ワーママが面接で気を付けること
- まとめ
1.1 生後6か月~1歳頃
1.2 3歳頃
1.3 小学校入学頃
1.4 中学校入学以降
3.1 働き方に制限がある
3.2 子育てや家事との両立が難しい
4.1 両立できる仕事を探す
4.2 キャリアを生かして働く
4.3 転職エージェントを利用する
5.1 慌てて就職先を決めない
5.2 育児支援にばかり注目しない
5.3 職場にワーママがいると安心
5.4 家族の理解を得ておく
7.1 正社員のメリット・デメリット
7.2 派遣社員やパート、アルバイトのメリット・
デメリット
8.1 アピールポイント
8.2 NGポイント
1.ワーママが転職を考えるタイミング
福井県は共働き率全国1位、かつ待機児童ゼロを誇っており、全国の中でもワーママが多い県です。実際、福井県でワーママとして働いている人も多いでしょう。また、アンケート調査によると、出産・子育てをきっかけに転職する人も多くなっており、男女問わず仕事に熱中する県民性があります。
実際、令和2年の国勢調査の結果では、福井県内の共働き率は61.2%と全国1位(国勢調査では5年連続1位)の高さを誇ります。また、「夫の家事時間」は137分とこれも全国6位にランクイン。ワーママとしては働く環境が整っているのではないでしょうか。
とはいえ、ワーママが転職するタイミングは、子供の年齢によってそれぞれに異なるメリット・デメリットがあります。ご自身のベストなタイミングで転職するためには、活動を開始する前にキャリアプランや一般的な転職時期を把握しておかなくてはなりません。
今回の記事では、子供の年代別に転職を考える主な理由や、転職活動における難易度、注意点を解説します。
生後6か月~1歳頃
出産後1年以内の転職を希望する女性の多くは、即戦力として自身のキャリアやスキルを活かしたいと考えています。特に、専門知識や特殊技術をお持ちの方は、職種上のブランクが長くなることを避けようとするものです。
また、一度産休明けに職場復帰を果たしたものの、以前のような就労スタイルが合わなかったり、マタニティハラスメントを感じたりした場合に転職を思い立つワーママは少なくありません。
お子さんが生後6か月~1歳頃での転職は、一般的にハードルがやや高めです。というのも、赤ちゃんの体調や生活リズムはもともと不安定なため、子育てのハプニング自体が多い時期にあたります。たとえスムーズに採用フローが進んでいても、家事・育児・就活の負担の大きさから、途中で活動を断念してしまうこともあります。
転職にあたっては、家族や周囲のサポートを得ながら、緊急時の対応についても取り決めておく必要があるでしょう。
【この時期に転職するメリット】
・職種上のブランクが少ないままキャリアアップを図れる
・オンとオフがはっきりした社風の職場を見つけやすい
【この時期に転職するデメリット】
・ライフステージの変化に慣れるまでに時間が掛かる
・子供の体調不良によって、早退や欠勤が多くなりがち
3歳頃
子供が3歳を迎える頃には免疫力がアップするため、発熱の頻度が減って体調が安定する時期にあたります。子供が保育園慣れすると同時に、ママの生活リズムも整ってくることから、転職を積極的に推し進めておきたいタイミングです。
一方でこの時期は、妊活や家族のライフプランの変化など、新たな局面を迎えやすいものです。子供が大きくなっていくに従って自身がどのようなキャリアを歩んでいくべきか、転職活動の軸を定めておく必要があります。
就業環境や希望条件を具体的にイメージしながら、子供が小学校に上がっても働き続けられる転職先を探すようにしましょう。
【この時期に転職するメリット】
・子供の預け先や保育園が決まりやすい
・働き方の軸がイメージしやすい
【この時期に転職するデメリット】
・育児や家事、子供の送迎などで負担が大きくなりがち
・フルタイムで働ける場合でも残業がしにくい
小学校入学頃
子供が小学校に通うようになると、ワーママの生活スタイルにも数多くの調整が不可欠となります。転職の壁が大きく感じられる一方で、時短勤務や在宅勤務、時差勤務などの会社の制度をフル活用しやすい時期でもあります。
小学校の登校時間は保育園に比べて遅いうえに、短縮授業や長期休暇もあることから、これまでとは違った対処法が必要です。子供たちの“放課後問題”を解決するために、キッズクラブや民間学童、自治体のファミリーサポートなどを検討する家庭が年々増加しています。
いずれにせよ、子供の学校生活やメンタル面を優先しながら、無理なく慎重に転職活動を進めることが大切です。
【この時期に転職するメリット】
・会社の制度や民間のサポートを活用しやすい
・子育ての時間が減る分、自身のキャリアに集中できる
【この時期に転職するデメリット】
・子供が一人になってしまう放課後問題が発生しがち
・家族や預け先でのサポートが得られない場合は、フルタイムで働くことが難しい
中学校入学以降
子供が中学・高校に進学すると、部活動や塾通いの機会が増えることから、しだいに自立した時間を持つようになります。ワーママは仕事と家庭の両立がしやすい時期にあたるため、転職の利点を数多く享受することができます。
正社員として登用されるチャンスが増えるほか、転職におけるステップアップを図りやすいのも特徴です。一方で、子供の受験などと重なる場合は、夫婦のどちらかが精神的にサポートしやすい体制を整えておくことも重要でしょう。
ワーママがこなすべき日々のタスクも増加しますが、一般的に転職のベストタイミングとして捉えられる傾向にあります。
【この時期に転職するメリット】
・フルタイムでの勤務スタイルや残業が比較的容易になる
・仕事と育児の両立がしやすい
【この時期に転職するデメリット】
・仕事のブランクが長いため、知識のアップデートを重ねておく必要がある
・学校行事などのスケジュールへの対応が難しい
2.ワーママが転職を考える理由
次にワーママが転職を考える理由について解説します。
ワーママが転職を考える理由としては主に以下の理由が挙げられます。
・子供がいることで働きづらさを感じた
・産休、育休から復帰後やりがいを感じられなかった
・子供がいる状態でキャリアアップが見込めなかった
・時短勤務にさせてもらえなかった、継続できなかった
一方、一般的に多い転職理由は以下の内容です。
・給与に不満がある
・人間関係でいざこざがあった
・この仕事(体力的・精神的)を長年続けられないと感じた
つまり、ワーママの転職理由は、一般の方と大きく異なるのです。自分の仕事の給与ややりがいというよりも、子供を中心とした働き方や職場の環境面が転職を考える大きな理由となっています。
また、育休や産休などから復帰後に配置転換等があり、これまで磨いてきたスキルや経験を活かせず、満足できない働き方になってしまうケースも見られます。
3.ワーママの転職が難しい理由
ワーママの転職は一般的に、以下2つの要因によって難易度が高まっているのが現状です。
・人生のステージに応じた臨機応援な働き方がしにくい
・育児や家事に加え、キャリアアップをすることが難しい
ここでは、ワーママの転職の難しさを2つの視点から深掘りしていきます。
働き方に制限がある
ワーママは、子育てと仕事を両立する女性を指すため、一般ワーカーに比べて数多くの制限があると見なされます。実際に、子供の保育園への送迎や残業不可などにより、仕事への制約が生まれてしまう面が否めません。
そのため、例えワーママが即戦力を期待できる人材であっても、応募できる求人自体に限りがあります。「〇〇時までに退社可」「残業少なめ」「時短勤務や在宅勤務の選択可」などの勤務条件が揃った求人はまだまだ少ないため、臨機応変な働き方が難しいといえます。
子育てや家事との両立が難しい
現実問題として、母親とキャリアウーマンの2役をスムーズにこなすことは至難の業です。ワーママには子供の急な発熱のほか、保護者会や行事への参加などで代休を頼まなければならない場面が数多くあります。
一般的にハードワークとされている職種では、出張や転勤が不可能なワーママは活躍の場が少なくなってしまいがちです。また企業の先鋭的な取り組みにより、イレギュラー的に欠員を補充できる体制が整っている求人も限られています。
働き方改革が進む中、ワーママの就労条件を見直す企業が増えてはいるものの、転職市場ではいまだハードルが高いのが実情です。
4.ワーママが転職を成功させるコツ
働くママたちを応援する世情に傾いている今、転職のコツを押さえながら就活を成功に導くことは可能です。本項では、ワーママが希望に見合った転職を果たすために必要な、以下3つのポイントについて解説します。
①育児や家事との両立が可能な職種に絞る
②ヒューマンスキルや前職のキャリアを生かして働く
③転職エージェントを利用する
両立できる仕事を探す
ワーママは、子育てや家事との両立を前提に、時間的な融通の効く職種を選ぶ傾向にあります。企業も条件を絞って無理なく働いてもらうことを第一に、戦力としての見通しを立てやすいのがメリットです。
具体的には、マニュアルが整備されているカスタマーサポート業務や受付業務、単純作業が多い倉庫内スタッフ、販売員やレジスタッフ、営業などが挙げられます。
このように、働くママのライフスタイルに合った勤務形態や仕事内容から、転職先を探すのが1つの正攻法です。
キャリアを生かして働く
また、これまでに培った専門性の高い職務経験を転職に役立てる手法も有効です。テクニカルな知識が必要な専門職だけではなく、個人の人柄や個性が生きる一般職種もそこに含まれます。
例えば、お客様のニーズを汲み取るマーケティング能力や、コミュニケーション力、情報管理力のほか、おもてなしに必要な接待力などもヒューマンスキルの1つです。
ウェブ制作やデザインなどの専門的な資格を持ったママであれば、フレックスやリモートなどの働き方を選択することも可能。どのようなキャリアがワーママの転職に有利となるのか、自己分析を行いながら効率よく就活を進めていきましょう。
転職エージェントを利用する
そして最後に、転職エージェントを利用することもおすすめです。子育てをしているとなかなかゆっくりと時間が取れないのがママの現状。転職エージェントを利用すると、あなたの希望条件などをもとに、人材コーディネーターが最適なお仕事を提案してくれます。自分で探す必要がないので、効率よく転職活動することが可能です。
5.ワーママ転職するときに気を付けたいこと
ワーママの転職には、チャンスと同時に陥りやすい精神的なワナがいくつか存在します。頑なに希望条件が叶う転職先を探すのか、企業側が提示する条件で妥協するべきかなど、独身の頃以上に悩んでしまうのが働くママの辛いところ。
以下では、ワーママが転職にあたって心得ておくべき注意点について述べていきます。
慌てて就職先を決めない
転職には「転ぶ」という漢字が使用されているように、現状がひっくり返るという点でネガティブなイメージが先行しやすいものです。転職は慎重になるべきとの見方が一般的であり、ワーママの場合も決して例外ではありません。転職を「今よりも好条件の環境を手に入れるためにする活動」と捉え、準備期間を長めにとることが大切です。
本来の意味である「職を転じる」というポジティブな心持ちのもと、計画的に1つ1つのステップを進めていきましょう。
育児支援にばかり注目しない
育児をしながら長く働き続けるために、子育て支援策を比較・検討した転職活動をすることは正解です。しかしながら、支援を得られる期間は3~10年に限られており、長いキャリアの中では一時に過ぎないことも知っておくべきでしょう。
育児支援制度そのものの魅力よりも、より安定した基盤を築けるような、キャリア重視の転職を考えることも大切です。
職場にワーママがいると安心
働くママを積極的に人材起用する企業の多くは、同じワーママを過去に何度も雇用してきた前例を持っています。大企業やスタートアップにその傾向が見られ、ワーママが多数在籍している事実は、他のママたちにとっても働きやすい風土が整っていることを意味します。
逆に、ワーママの雇用実績が1件もない企業への求人応募は避けるべきといえるでしょう。
家族の理解を得ておく
仕事の多忙さや家庭とのバランスを図る中で、大きな心身の負担を強いられるママたちは後を絶ちません。たとえ転職を検討できる時期になったとしても、家族の理解や協力がなければ、大きなチャンスを得ることも難しくなってしまいます。
「なぜ転職をしたいのか?」あるいは「転職をすることで実現できる未来像」について家族と話し合い、成功への気運を高めておく必要があるでしょう。
また、万一の困りごとが起きた際に便利な「ファミリーサポート」のようなサービスも確認しておくと安心です。ファミリーサポートは“昔ながらの助け合い”をモットーとしており、子育てのトラブルや悩みの解消などに広く役立てることができます。
6.育休や有給休暇のシステムを確認しておこう
育休(育児休暇)とは、子供を養育する従業員が、育児に専念するために設けられた休暇のことです。新しい転職先で育休を取得するためには、一般的に次の条件に該当していなくてはなりません。
【育児休暇を取得する条件】
①妊娠の申告時点で、同じ事業主に継続して1年以上雇用されていること
②産後休業の翌日から1年以上継続して雇用される見込みがあること
③週の所定労働日数が3日以上の従業員であること
一方、有給休暇とは、雇用者から労働者に対して賃金が支払われる休暇日のことです。転職後に限らず、一般的に有給休暇を取得するためには、下記の要件を満たしている必要があります。
【有給休暇が付与される要件】
①雇い入れの日から6ヶ月以上継続していること
②産後休業の翌日から1年以上継続して雇用される見込みがあること
②全労働日のうち8割以上出勤していること
ワーママの転職においては、上記2つのシステムを有効的に活用するのが得策です。
7.ワーママにおすすめの働き方
ワーママの働き方を雇用形態で見ると、「正社員」と「パート・アルバイト」の2つに大別されます。そのうち、正社員の中でも時短勤務やテレワーク、在宅ワーク、フルタイムなどの多様な働き方があるのが特徴です。
この項目では、ワーママが正社員やアルバイトとして働く上でのメリット・デメリットをそれぞれお伝えします。
正社員のメリット・デメリット
ワーママが正社員として働くメリット・デメリットは、おもに次の通りです。
【正社員のメリット】
・雇用や収入が安定するため、計画的に子供の養育費や教育資金を貯めることができる
・企業の福利厚生を受けやすい
・長期的にキャリアを継続させることができる
【正社員のデメリット】
・残業や休日出勤などに対応せざるを得ない場合がある
・自分や家族のライフステージに合わせた働き方を選択しにくい
・従業員としての役割や責任が重くなる
派遣社員やパート、アルバイトのメリット・デメリット
一方、派遣社員やパート、アルバイトの業務形態においては、以下のメリット・デメリットを見て取ることができます。
【派遣社員・パート・アルバイトのメリット】
・臨機応変な就業スタイルが可能となる
・自分や子供のライフスタイルを優先しやすい
・オンオフの切り替えがしやすく、働くママとしてのストレスが少ない
【派遣社員・パート・アルバイトのデメリット】
・収入面や雇用が安定しないため、金銭的なリスクがある
・単純作業や難易度の低い仕事が多く、キャリアアップを図りにくい
8.ワーママが面接で気を付けること
ワーママ転職における面接は、志願者と企業が等身大で向き合い、互いの希望にマッチするかを確かめる時間です。最後に、働くママが面接でアピールすべき点と失敗しやすい点について整理しておきましょう。
アピールポイント
ワーママ面接では、入社後どのような活躍が見込め、一緒に働くことを希望されるような人材であるかを自らアピールしなくてはなりません。自身のことを「ママだから」と気後れするような発言は控え、企業のカラーに合ったスタンスや強みを持っていることを伝えましょう。育児を通して得た経験や仕事に対する意欲、業務を遂行する能力についても、明確に説明しなくてはなりません。
企業側の需要に、自身のスキルがマッチしていることを主張すべきポイントに据えておくことが大切です。
NGポイント
反対に、面接でマイナスな印象を抱かれやすいのが、希望条件を前面に押し出した自分本位な回答です。理想の働き方や仕事のやりがいを手に入れるべく積極的になるのは構いませんが、「残業ができない」「希望収入を満たしたい」などの一方的な受け答えは不可となります。
ワーママ面接では、限られた時間内で質問と回答を繰り返すため、条件を突きつけ合うのではなく互いを理解し合う姿勢が欠かせません。
9.まとめ
子育てと仕事を両立するワーママにとって、転職活動を行うことは一般のビジネスパーソン以上にシビアです。ワーママには転職に適したタイミングがあるほか、攻略するためのポイントにも独自の特徴があります。
場合によっては育児支援や手厚いサポートも受けることができるため、制度を最大限に活用しながら転職に臨みましょう。希望に合った転職先を手に入れるためには、複数の転職エージェントに登録の上、数多くの求人に応募する心構えも必要です。働くことに対して意識が高いワーママを戦力として見る企業も多いため、仕事と子育てをイキイキと両立できる、自分に合ったポジティブ転職を叶えましょう。
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